ニチレイの第１四半期（４〜６月）の低温物流事業は、欧州を中心とした海外事業が好調に推移したこともあり、前期に引き続いて増収増益となった。
低温物流事業を手掛けるニチレイロジグループの売上高は352億円で前期比5.1％増。エンジニアリング（売上高２億6500万円）が20.8％減少した以外は、いずれも増収。物流ネットワークが178億円で3.3％増、地域保管が114億円で3.7％増、特に海外は16.5％増の57億3700万円と大幅な伸びを示した。
営業利益は物流ネットワークが５億1900万円で横ばい、地域保管が4.9％減少の11億6300万円にとどまったが、海外は５億2000万円と前期に比べ41.6％の大幅な伸びとなった。
物流ネットワーク事業は、百貨店物流業務やスーパーマーケットの物流センター業務などの既存事業が順調に推移した。各物流センターでは作業効率や運送効率の改善に取り組んだが、新規業務を軌道に乗せるための初期費用や燃油価格高騰によるコスト増加で営業利益は伸び悩んだ。
地域保管事業は、入庫量や在庫水準が低下傾向にあるが、地域密着営業の強力な展開で前期並みの水準を維持した。前年度に稼働した新物流センターが増収に寄与した。ただ、横浜地区の新物流センター（キョクレイ山下物流センターの建て替え）稼働に伴う初期費用負担や関西で老朽化物流センターの一部を閉鎖したことなどにより、営業利益は前期を下回った。
海外は欧州（オランダ・ドイツ・ポーランド）が景気の底堅さを背景に保管･運送事業とも増収増益。
中国（上海）はコンビニエンスストア店舗配送の取扱いが伸張して増収。前年度に実施したセンター集約効果が利益率の改善に寄与している。