冷蔵庫区分けし品質維持
キョクレイ山下新工場、乳製品保管
ニチレイロジグループのキョクレイ（横浜市鶴見区、埜田一雄社長）が建て替え工事を行っていた山下物流センター（横浜市中区山下町278−2）の第１期棟が完成し、順調に稼働している。
貨物はチーズをはじめとする乳製品の原料と製品を主に扱っているため、わずかな温度変化で熟成の進み方が変化したり、品質を変えないように、大小の様々な冷蔵倉庫、低温室を設けたのが特徴。
第１期棟は鉄筋コンクリート造り５階建て。海外から様々な商材が持ち込まれる世界屈指の貿易港・横浜港が目の前。横浜港から搬入される貨物を、総合物流サービスを通じて日本の市場に展開していく重要な拠点となる。
チーズをはじめとする乳製品が主体
敷地面積7136�屐�2163坪）、建築面積2306�屐�延べ床面積は１万1361�屐�
設備能力は冷蔵倉庫１万1054ｔと低温室2967��(能力換算5235ｔ）。冷蔵倉庫は１〜２階がＦＣ兼用で4412ｔ、３〜５階がＣ級6642ｔ。
低温室は１階が０℃低温室で856ｔ（485�屐法■押腺騎�が２℃低温室で4379ｔ（2482�屐法�
接車バースは９基。エレベーターは積載重量が３ｔタイプと４ｔタイプの２基を備えた。このほか1.5ｔタイプのパレットリフターが２基。
付帯設備も充実しており、５階の移動ラックは保管能力1152パレット。３階のドライブインラックは960パレットの保管能力を有する。検品室は２階と３階にそれぞれ１室ずつ設置、サンプル室を２階に設けた。１階にはパレット洗浄機を備え、１時間に30パレットを洗浄する能力を持つ。
多温度帯の小部屋を８室確保
微妙な温度管理が求められるチーズ製品の保管に対応するため、多温度帯Ｃ級小部屋を４階に設けた。マイナス２℃からプラス10℃に設定できる350ｔクラスの部屋を５室、マイナス２℃からプラス15℃の150ｔクラスの部屋を３室確保している。
１階の低温室は陽圧管理。プラットホーム（荷捌きスペース）も低温を維持するなど、品質保持に対しては寸分の妥協も許さない徹底した姿勢を貫いている。
「乳製品、とりわけチーズ類の保管ならキョクレイの山下物流センターをおいてほかはないとお客様の間で定着するよう、品質管理に万全を期すとともに、お客様が必要とする、あらゆる物流サービスを提供していきたい」と埜田社長は今後の事業展開に意欲を燃やしている。
今秋 第２期棟の工事スタート
２期棟工事はこの秋開始する。建築面積2331�屐�延べ床面積１万1072�屐⇔簑�能力は１万2460ｔで、主に乳製品と果汁を対象とする。
2010年４月完成予定。各階の荷捌き室に冷却機能を持たせ、パレットリフター２基、エレベーター２基、ドックシェルター10基を備える。１期棟と合わせたセンター全体の保管能力は２万3514ｔとなる。
山下物流センター