ＪＡさが（１）――「佐賀ピラフ工場」
特注の「炒め工程」が自慢
佐賀県農業協同組合の佐賀ピラフ工場（佐賀市久保泉町、山下賢二工場長）は2002年５月、釜炊飯ラインを備えた冷凍米飯工場として操業開始した。
製造能力は時間当り1.8ｔ。独自に開発した炒め工程も備える。
得意先の１社であるアクリフーズの市販用主力冷凍米飯では(1)鶏ごぼうごはん(2)石焼風ビビンバ炒飯(3)辛子明太子炒飯(4)キムチ炒飯――の他、08年秋の新商品「海の香り ほたてごはん」を含めた５品アイテムを生産する。
全長122ｍの直線型工場。ＪＡグループから仕入れた生米を600�埣碓未梁泙納�け入れ、貯米。石抜き、マジックソーター（色彩選別・ガラス選別）、金属探知機を通して、自動化された洗米工程へと流れる。米の表面を傷つけないように気泡の力でまんべんなく洗浄、浸漬する。１時間当り120釜がライン上に流れ、調味液と一緒に炊飯する。「直火炊きなので、炊飯後にはおいしさの目印である『かに穴』が見える」。
コンピュータ制御しているが、「米の産地や収穫時期により水分含量が異なるため、常にチェックが必要」（山下工場長）だという。炊飯ラインで炊きあがった米飯の一部は、横に設置した特注の炒め工程へと自動で流れる。大型のフライパンで炒めた後、再び釜に戻るため、ラインの無駄がないのも特徴。
炊きあがった米に具材を投入し、攪拌、冷却してからフリーザーでＩＱＦ凍結。コンピュータスケールで計量、包装する。各工程で微生物検査をはじめ官能検査、拭き取り検査、原料抜き取り検査とあらゆる検査を実施している。
敷地面積２万1082�屐�6388坪）、建物面積4472�屐�1355坪、延床5951�屐法�２階建て。午前８時から午後５時までと、午後５時から深夜２時までの二交代制。従業員は製造59名、事務２名、合計61名。約40アイテムの米飯を生産する。
佐賀ピラフ工場の炊飯ライン