小杉直輝氏監修による「食品工場改善」

伊藤忠フレッシュの改善事例 −4−
だんだんムダが見えてきた

 写真Aはコンベアを使っていた頃の生産ライン。15年間ずっとコンベアを使っていたが、ムダがあることが全くわからなかった。トヨタ方式や屋台生産は知っていたが、「それはそれで別物であり、まぐろの加工は自分たちのやり方が一番いい」と思っていた。

 写真Bはバンドソーで四つ割にする工程にまぐろを選別して供給しているところ。まぐろを数台のバンドソーに供給する前に並べているが、当時はこれがムダな作業であることには気がつかなかった。
 写真Cは選別工程に使うプラットホームを小さくした場面。小さくするにあたり、「そんなことをしたら仕事が出来ない」と反対意見がでた。2カ月かけて検討したが、結論が出ないので思い切って小さくしたところ、全く問題は起きず、むしろ省人化できた。

写真A)15年間コンベアを使い続けていたがムダが見えなかった

写真B)後工程のスピードを考えずに
選別ばかりが先行している

写真C)プラットホームを小さくしたら
一人でもできるようになった