食の安全確保へ、対応策と自主行動計画を公開

 日本マクドナルドは異物混入など顧客からの問い合わせ対応を向上するため、「お客様対応プロセス・タスクフォース」を1月に設置し、外部の有識者2名を交えて議論してきた。このほど、タスクフォースからの最終答申で改善点として提示された内容を反映した20項目の対応策と、3月から作成を開始した自主行動計画を公式HPに公開した。
 
 タスクフォースが有識者を交えた3カ月に及ぶ会議を経て作成した最終答申では、異物混入の事例検証を通じて顧客対応プロセス上の問題点を特定し、問題改善に向けたアドバイスを日本マクドナルドに報告した。
 一方、日本マクドナルドは食の安全と安心のため、できることはすべて実施する考えのもと、最終答申を受けて20の対応策を構築した。そのうち数項目はすでに導入が完了している。
 「お客様サービス室」を下平篤雄代表取締役副社長兼COOの直轄とする組織変更を行う。また、各店舗や地区本部で受け取ったお客さまからの問い合わせ情報は、すべて本社の「お客様サービス室」に報告されるようにした。
 顧客との接点では、店舗で感じた意見や要望を直接各店舗に伝えることができるスマートフォンアプリ「マクドナルドKODO」を4月下旬から開始した。顧客からの意見や問い合わせを一元管理するデータベースを新しく構築する。これにより、問い合わせ対応の進行状況を容易に把握できるほか、一元化した情報の分析から潜在的な問題を把握できるようにする。
 タスクフォースの最終答申、マクドナルドの対応策、自主行動計画は、日本マクドナルドのホームページで公開している。

■「食の安全と品質についてのお客様とのコミュニケーションに関わる自主行動計画」
http://www.mcdonalds.co.jp/safety/taskforce/index.html

 マクドナルドは顧客からの商品品質に対する信頼を高めるため、昨年夏から原材料製造工場への監査体制の強化や、食の安全の専門家を交えた会議を充実させた。商品に関する情報の透明性を高めるため、「見えるマクドナルド品質」を公式ホームページに公開し、原料の最終加工国や主要原材料の産地の公開、主な食材の加工場のビデオや、顧客からの質問に答えるQ&Aを公開している。
 また、異物が混入した際、全店舗での一斉清掃、第三者機関による臨時店舗監査、全国のクルーへのトレーニングなどの活動を実施し、商品の安全、安心の向上に努めている。