デンソーは農業用ハウス内環境をリアルタイムにスマートフォンなど手持ちの情報端末でモニタリングできる農業ICTシステム「プロファームモニター」を1日発売した。
プロファームモニターの構成
「プロファームモニター」は温度・湿度・二酸化炭素センサー、日射センサー、通信機本体、簡単取り付けケーブルとオプションの水分センサーで構成する。
自動車品質に準じた高い耐候性と精度を備えた機器により、ハウス内の気温、湿度、二酸化炭素濃度、日射量を計測し、データをクラウド上で管理し、スマートフォンやタブレット、パソコンなどの情報端末でハウスから離れた場所でもリアルタイムに閲覧できる。
電源はACプラグ100Vに対応。簡単に脱着可能なケーブルの採用により電気工事が不要で、土壌消毒や清掃の時は脱着が容易にできる。
停電時や設定したセンサーの規定値を超えた場合に異常をメールで知らせる機能を標準で装備した。困まった時にすぐ相談できるサポートセンターを設置している。
同社は昨年4月に車載空調システム技術や工場用制御技術を活用したハウス内を最適状態に自動制御するシステム「プロファームコントローラー」を発売した。
「プロファームモニター」はモニタリング機能に特化したことで安価を実現し、取り付けが容易なので、ハウスの規模を問わず、新規農業就業者から環境制御に関心の高いユーザーまで幅広く導入できる。通信機、温度・湿度・二酸化炭素センサーは「プロファームコントローラー」に転用できる。
メーカー希望小売価格は税抜、通信費別途で28万8000円。トヨタネなどを通じて販売しる。
同社では「プロファーム製品の発売のみに留まらず、製造現場の作業改善を農作業へ応用する、全国トップクラスの種苗会社であるトヨタネと連携した栽培サポートの提案など、農業の生産性向上をめざしトータルにサポートしていきたい」としている。