横浜冷凍は地震や停電への備えを徹底した新本社事務所を横浜市西区みなとみらい4-6-2(みなとみらい21地区)の「みなとみらいグランドセントラルタワー」7階に構え、26日から業務を開始した。
新本社事務所で吉川社長
吉川俊雄社長は31日実施した事務所開きで「東日本大震災を経てクローズアップされたリスクに対応するBCP(事業継続計画)を新たに構築する必要があり、新本社事務所を開くに至った」と語った。
地震対策(入居ビルの制震装置104台)や停電への備え(72時間分の非常用電源)を徹底した点など、主な特徴を自ら説明した。
また、基幹ITシステムは事務所開きに先立って昨年7月、防災機能を完備したNTTのデータセンターに全面移管を既に終えていることも関係者に報告した。
新本社事務所は、みなとみらい駅から徒歩2分と近いうえ、従来比2.5倍のフロア面積(約820坪)と広い。「この先10年の発展を考え、先行投資的に作り上げた」(吉川社長)。
ヨコレイ入居ビルの鹿島製制震装置
みなとみらい21地区は横浜市が相当肝を入れて埋め立てを行なったところという。「地盤改良も高度。東日本大震災の際にも流動化現象は一切起きなかった。名実ともにリスク対策にうってつけの場所と考えている」(同)。
本社に新たに、海外事業部と農産事業部を組み入れ、フロアの約3分の1に両事業部を置いた。海外事業部は、都内のヨコレイ新富ビルに設置していた水産原料部の機能を拡充し4月1日付で新設。財務を含め一元管理し海外事業拡大を目指す。「海外展開を今後強力に進める上で中心となるセクション」(同)。