包装技術総会「包装が持つ社会的責任を果たす」

 (社)日本包装技術協会は通常総会を東京日比谷の東京會舘で28日開いた。挨拶した小江紘司会長(DIC代表取締役会長)は「包装教育の構築と包装人材の育成、物流システムの強化に成果があった」と1年の活動を振り返った。
 食品に対する安心・安全への関心が高まっていることを受け、小江会長は「トレサビの浸透とこれに関連する高度なシステムの構築は、食の信頼に向けた取り組みとして消費者に対する大きな命題となっている」と会員に呼びかけ、結束を高めた。
 また、動き始めている「カーボンフットプリント」について「本格化はこれから。当会が先導して関係者、消費者に働きかけよう」と包装を通した社会貢献を強調した。
 新理事を選任した。新会長は足立直樹氏(凸版印刷社長)、副会長に池田弘一氏(アサヒビール会長)が新しく加わった。会長だった小江鉱司氏は相談役になった。
 挨拶した足立新会長は「包装はあらゆる産業と密接な関わりがある。包装が持つ社会的責任を果たしていこう」と抱負を語った。

食品包装も健闘

 総会では「第33回木下賞」の表彰式を行なった。食品包装関連では改善合理化部門の「画期的詰め替え容器『ネスカフェチャージ』」(ネスレ日本、凸版印刷)、新規創出部門の「新機能を付与した電子レンジ専用容器包装の開発」(ハウス食品、大日本印刷)、包装技術賞の「ワッパル(押し寿司用向け丸型容器)」(PASSOU)。
 「木下賞」は包装技術の向上と包装産業の発展に顕著な貢献をしたと認められる製品、技法、事例、デザイン、アイデアなどの業績を表彰するもの。

表彰式の様子 賞状を読みあげる小江前会長(写真左)