経済産業省の機械統計によれば、包装機械と荷造り機械の2012年の生産高は前年比14.5%増となり、2年連続のプラス成長となった。
菓子や食品などを直に袋詰めや箱詰めする個装・内装機械の累計生産高は前年比13.7%増(製袋充てん機14.9%増、増瓶詰め機械21.0%増、容器成形充てん機20.0%減、上包機5.5%減)。袋詰めや箱詰めした商品を段ボール詰めなどする外装・荷造包装機の累計生産高は、前年比22.9%増となった。
自動包装機、製袋・袋詰めシステムを手がけている、ある大手包装機メーカーは「業界全体の景況は回復傾向が続いており、2013年の生産高も増加が期待できる」と判断している。
一方、この大手包装機メーカーは包装機械の需要は緩やかな回復傾向が続いているとしながらも「包装機械の最大需要先である食品業界は、少子高齢化等で食品の総需要が伸びず、デフレ傾向と原材料の高騰などもあり、国内設備投資に対する慎重姿勢が続いている。大手食品メーカーは他の業界と同様、海外への投資を強化しており、日本の包装機械業界も国内外で競争が強まり、受注環境の先行きは不透明な状況が続くだろう」と懸念している。
一昨年から昨年前半にかけては、国内需要が大きく落ち込んだとしているが、今年にかけては大手企業を中心に国内での需要が回復しているという。「現在、特定ユーザーや業種向けに過去最高の新機種を開発するとともに、この新機種の拡販と1億円以上の大型案件の受注活動に取り組んでいる」としている。