魚の脂肪率、5秒で表示

 大和製衡(兵庫県明石市)は魚のおいしさの目安となる「脂の乗り具合」を測定する装置「フィッシュアナライザ」の技術開発と活用事例をシーフードショーで紹介している。

フィッシュアナライザ本体

 フィッシュアナライザはアジ、サバ、イワシ、サンマ、マグロ、ブリの6魚種の脂肪率を測定できる。水分を含まない組織には電気が流れにくい特性を利用する。微弱な電流を通して、抵抗値から魚体に含まれる脂肪率を測る仕組み。機器の電極部分を魚の胴体に当てて電気抵抗を検知、5秒以内に脂肪率が表示される。
 複数の周波数で電気を通す多周波測定方式を採用している。魚体に低い周波数で電気を流した場合、電気は細胞の外を流れ、逆に高い周波数で電気を流すと細胞の中にも電気が流れる。電気の流れ方を変え、細胞内外の状況から脂肪を分析するため、高精度な測定結果となる。
 同社の岡部修一開発専任技術者が21日、12時から45分間講演する。

測定したデータをパソコンに送信も

 解凍品か否かも、瞬時に見極めモニターに表示する。付属品を装着すれば、イワシなどの小魚でも確実に測定できる。
 また、ワイヤレス通信機能により、はかりから重量をフィッシュアナライザに送ったり、測定した脂肪率をパソコンに送信することも可能。
 同社では「養殖、加工、流通など多くの水産現場で活用できる」としている。

「フィッシュアナライザ」で手軽に測定

 フードエンジニアリングタイムス(FEN)2015年8月19日号掲載