群馬県に新工場、セルカンパニー方式を採用
業務用冷凍冷蔵ショーケースや飲食・物販用の自販機などを製造するサンデン・リテールシステム（群馬県伊勢崎市、森益哉社長）は新工場を同市に建設すると10月29日発表した。同市の宮郷工業団地に約６万5000�屬療效呂鮗萋世靴拭Ｃ綛�は2020年９月。稼働開始は2022年９月を予定している。
今年５月に日本で初めて導入した「セルカンパニー生産方式」を新工場にも採用する。セルカンパニーは複数のセル内にそれぞれ生産ラインと部品調達や管理など間接部門の機能を併せ持つ独自システム。多品種小ロットに柔軟に対応できるほか、計画立案から調達、製造、品質保証まで独立した会社のような形式でものづくりに取り組むことができるため、生産効率を飛躍的に高めることができる。
新工場では従来から強みとしている精密温度管理の技術や鮮度保持技術をベースにして「未来型の新製品や、あらゆる機能を搭載した全く新しい複合型の自販機を生産する」（同社）としている。
サンデン・リテールシステムは自動車機器メーカー、サンデンＨＤの元子会社。サンデンＨＤが投資ファンドのインテグラルに全株式を10月１日付けで譲渡した。譲受け会社はインテグラルが100％出資して立ち上げたＳＤＲＳホールディングス（東京都千代田区、長谷川聡子社長）になる。
サンデン・リテールシステム国内16拠点のほか、海外は欧米を中心に中国、韓国、東南アジアなど15拠点を持つ。最近は新商品開発に注力しており、今年２月には次世代型自販機「ＭＭＶ(マルチ・モジュール・ベンダー)をリリースした。一台の自動販売機で飲料はもちろん、弁当やおにぎり、惣菜パンなどの食品に加え、文房具や日用品、一部医薬品など食品以外の商品も幅広く販売できる。前３月期の売上高は537億円。
新工場の外観イメージ