宮城県が投資説明会で「食品の進出を歓迎」
県知事「立地奨励金は最大で40億円」と強調
村井宮城県知事
宮城県が民間からの同県内投資を促す「企業立地セミナー」を都内で30日開いた。
村井嘉浩知事は自動車、ＩＴ関連と並んで食品業界の進出を特に歓迎する姿勢を強く打ち出し「県からの立地奨励金は工場投資１回当たり最大で40億円、二期工事でも条件が合えば同額を助成する」と宮城県の投資環境の良さをアピールした。
産学連携、人材、交通アクセス、生活・教育環境等の点でも宮城のメリットを訴えた。
セミナーには県内の市町村の各首長も多数参加し、誘致に対する積極的な姿勢を示した。
また、「工場設備投資の潮流変化」をテーマに講演した�蟷唆肇織ぅ爛瑳劼寮�谷渉専務編集局長も講演の中で、最初に食品業界を「注目される産業」と指摘し、冷凍食品、水産、畜産加工産業の現況を様々なデータで示しながら「食品会社で工場用地を探しているところは一杯ある」と紹介し、宮城県への投資の検討を参加者に促した。
新日本石油の松村幾敏代表取締役副社長は「新エネルギー戦略」と題し講演した。松村氏はＣＯ２削減計画、バイオガソリンの導入・普及方法、家庭用燃料電池「エネファーム」の仕組み、太陽電池サプライチェーン戦略、薄膜太陽電池の戦略、水素ハイウェイと水素タウン構想――など最新の技術、システムの現状と今後の方向を詳しく説明し、出席者の注目を集めた。
説明会終了後の情報交流会では県内各市町村が農水畜産加工品、酒、飲料など自慢の食品を展示し、試食提案した。中央ブースでは宮城の名産食材を使って懇親会のバンケットメニューを提供し「食材大国みやぎ」の豊かさを示した。
各自治体は企業誘致を図る工業団地の優位性などを参加者に盛んにアピールした。県からの助成のほかに自治体ごとに特例優遇制度を設けており、誘致環境の良さを訴えていた。