海水シャーベット氷製氷機設置、宮城で２カ所目
海水シャーベット氷を生成するリキッドスノー
（株）ガイアシステム（神戸市、上本修二社長）は海水からシャーベット氷（スラリーアイス）をつくる製氷システム「リキッドスノー」を宮城県石巻市内の漁協に今月中旬設置する。同県内で２カ所目。製氷機は（有）冷熱技研（長崎市、保坂征宏社長）が製造し、ガイアシステムが販売代理を請け負う。
シャーベット氷は�ゝ�を短時間で冷却し芯温を０℃以下に保つことができるため、疲労物質の乳酸が溜まらず、食中毒菌も繁殖しない（高鮮度保持）、�⇔碍造�小さく魚全体を覆うため魚体を傷つけない（ダメージフリー）、��製氷に使用する水の割合が海水70％に対し水道水30％とランニングコストを削減、�ね∩�時にシャーベット氷の水分を抜いた脱水氷を使用することで重量20％を軽減する（コストダウン）など利点が多い。
製造方法はタンクに貯めた滅菌海水をリキッドスノーに搭載したアイスゼネレーター（シャーベット製造機）との間でグルグル循環させ、冷媒冷却しながらシャーベット状にしていくというもの。標準タイプの中型１tタイプ（YH1.10）の場合、シャーベット生成能力は１tあたり12時間程度（原水温度20℃、塩分濃度3.4％、シャーベット温度−3.0℃、シャーベット濃度30％）。今回設置する装置は小型タイプ（YH400）。８時間で400Lを生成する。
デモ機を使った今年６月の検証では、離島の田代島周辺で獲れたヒラメ、カレイ、サバ、サケ、マスなどを東京や関西の飲食店に届けたが、店主らの評価は高く、関西地方であまり獲れなくなった魚を東北から高鮮度保持して流通させるなど思わぬ成果も得られた。
同社担当者は「産地でしか味わえなかった魚が全国どこでも翌日の鮮度で届けられる。鮮魚ブランドとして商品価値を高め、販路開拓につなげてほしい」と話す。
今後は九州や日本海沿岸部などでの設置を予定している。
今年６月、魚をスラリーアイスに浸し、東京、
関西方面への輸送検証を行った