アサヒビールは千葉県柏市のニッカウヰスキー柏工場の樽容器の製造ラインを増強し、来年5月の安定稼働に向け、製造能力を約2倍に拡大する。
現在の柏工場の樽容器製造ライン
同社が飲食店向けに販売している「ブラックニッカ クリア 樽詰めハイボール」の販売数量は今年1−9月で前年比140%と伸長しており、今後見込まれるさらなる販売数量の増加に対応するため、設備投資することにした。
樽容器製造ライン増強にあわせ、柏工場で製造していた一部のリキュール類などの缶製品を今年10月製造分から茨城県守谷市のアサヒビール茨城工場に集約した。そのため茨城工場では購入後、そのまま飲用できる缶チューハイなどのRTD缶製品の製造ラインの製造能力を約1.2倍に拡大する。
2工場合わせた設備投資金額は、今年から来年にかけて約15億円になるとみられる。
国産ウイスキー市場が拡大し、ウイスキーの飲まれるシーンが多様化しており、消費者が飲食店でウイスキーハイボールを楽しむシーンが増えている。
同社では、飲食店向けに独自に開発した専用ディスペンサーにより、「ブラックニッカクリア 樽詰めハイボール」が氷点下(−2℃〜0℃)で楽しめる「フリージングハイボール」や、通常のジョッキ(380ml)よりも大きなジョッキ(700ml)で提供する「ブラックニッカ ビッグハイボール」などの飲み方を提案し、好調に推移している。