竹中工務店、新防虫対策設備開発

新防虫対策設備を開発

　　　　　　バグフラッシャー外観

　竹中工務店（佐々木正人社長）は、食品・医薬品製造施設などの防虫対策設備「バグフラッシャー」（特許出願済）を開発、７月中に販売開始する。バグフラッシャーは２層の風の流れによって虫の侵入を防ぐ防虫エアカーテン。シャッター開口前に付近の虫を強力な送風で吹き飛ばす“フラッシング機能”が付いているのが最大の特長。食品の異物混入原因に多いユスリカ（赤虫の成虫）などの飛来侵入虫を建物に入る前に除去する。
　吹き始めが不安定なエアカーテンの弱点を補う独自機能で、頻繁に開閉のある搬出入口などでの防虫対策に最適。

強力な送風で虫を吹き飛ばし遠ざける

【バグフラッシャーの特徴】
　①虫を吹き飛ばす“フラッシング”機能＝シャッター付近に溜まった飛来虫を、シャッターが開く前に強力な送風によって吹き飛ばし遠ざけることで、シャッターが開いた後の侵入を減少させる。吹き始めが不安定なエアカーテンの弱点を補う独自の機能で、頻繁に開閉のある搬出入口での防虫対策に最適。
　②虫の侵入を妨げる“エアカーテン”機能＝２層の風の流れによって、周辺の虫や“フラッシング”によって吹き飛ばされた虫の侵入を妨ぐ。外側に大きく張り出した風の流れは、内側の風の流れを守る役割となっており、向かい風などによって内側の風の流れが建物内に押し込まれて、風に乗った虫が建物内に入ってしまうのを防ぐ。
　③「エアフラッシャー」の改良により、迅速性、耐久性を向上＝「エアフラッシャー」は、「バグフラッシャー」と同じ目的で2003年に開発した防虫設備だが、モーター駆動のルーバーを用いるなどしていたため、“フラッシング”開始から“エアカーテン”への動作切替までに約５秒かかるのが弱点だった。「バグフラッシャー」は、モーターなどの可動部品をなくすことで、故障のリスクが低減され、動作切替までの時間も最短約１秒と、大幅な機能向上に成功した。
　同社は2001年に防虫研究の専用施設を技術研究所に設置するなど、建設会社としては最も早くから施設の防虫に取り組んできた。

　　　　　　　　　　　　　バグフラッシャーの仕組み