食品搬送専用のタイミングベルト、用途拡大

 ハバジット日本は少量生産ラインに対応した搬送専用のタイミングベルトを売り出している。ユーザーの用途に応じて、スポンジやグリップ、ポリアミド貼りするなどベルト種が拡大。専用プーリも供給可能となるため、短納期で提供できるようになった。
 タイミングベルトとは歯付きのベルトのことで、本来は自動車産業で使用されることが多い。同社がタイミングベルトに参入したのが数年前。駆動用ではなく、食品をメインとした搬送専用に開発した。ベルトに穴を開けたり、歯研磨、切削などの特殊加工をすることで用途を広げることができる。歯研磨やV桟加工は蛇行防止、切削はアタッチメント取り付けの金具逃がし用途がメインとなる。
 食品加工にはドッグパンの背割り工程で活躍しており、コンベア上で留め具をつけパンを挟んでスライス。タイミングベルトでないと搬送しながらスライスすることができないという。
 このほか、ベルトにスポンジやグリップをつけたり、抵抗を下げたいときにはポリアミドを貼るなど、ユーザーのニーズに応じて多彩なベルトを供給する。新製品が多く商品サイクルが短くなっている製菓ラインでも多用されており、新規の少量生産ラインに活用するユーザーが増えているという。商品を異動させながら、たれをかけたり、棒をさす工程などはタイミングベルトで対応することで、新規にベルト1基を導入するよりもコストを抑えることができる。

タイミングベルトの加工例