中京営業強化へ、老舗のサカツ社と提携
久世（東京都豊島区、久世健吉社長）とサカツコーポレーション（名古屋市、牧野充宏社長）はこのほど業務提携した。久世は中京圏で業務用食材卸売業の基盤強化を目指すうえで、一方、飲食店向け業務用酒類販売業を営むサカツコーポレーション（以下、サカツ社）にとっては食材の取り扱いを増やし、業容拡大を図るうえで、互いに補完できる。
業務提供した両社トップ、左からサカツ社の
牧野社長、久世の久世社長
両社は業務提携により�ゝ彑い�サカツ社に業務用食材と販売ノウハウを提供�▲汽�ツ社は業務用食材の販売について久世の物流を活用、酒類は自社配送�Ｎ昭劼話羌�圏において共同で販売促進や展示会等を実施�ぅ汽�ツ社は久世の首都圏における酒類と販売ノウハウを提供する。
サカツ社は創業116年の老舗。約6000軒の外食・飲料店顧客を持つほか、一般顧客向けの酒類販売店「銘酒の森 酒アルコ」を約20店舗有している。同社グループ売上高は165億円にのぼるが、売上高に占める食材比率は現在４％に留まっている。久世との業務提携により食材売上高を20億円は加算できるという。長期的にサカツ社は、酒類と食材の売上高比率をそれぞれ50％ずつとしたい考え。
久世の前３月期連結売上高は510億円だが、中京圏での売上高は約40億円。これを近い将来、サカツ社との業務提供も生かしたエリア営業の強化により、100億円規模とする計画。久世社長は「当社は８年後に連結売上高1000億円の規模達成を構想しているが、このうち１割は中京圏とのイメージを持っている。エリア営業と広域営業のバランスをとりながら実現を果たしたい」と１日語った。
関西圏での事業方針については「中京圏におけるサカツ社のように、ご縁があれば業務提携することも考えられる。関西圏の年商も現在40億円ほどだが、これもエリア営業の強化で100億円規模にしたい」と語っている。
久世は連結売上高1000億円を８年後に目指すうえで、Ｍ＆Ａも今後ありうるという。