冷凍冷蔵機器のレンタル、顧客年々増加
コスモ企画 代表取締役社長 大橋 洋行氏

 冷凍冷蔵ショーケース、厨房機器などをレンタルするコスモ企画。展示会や催事で重宝されており、サービス・メンテナンスなども評価を受けて、顧客は年々増加している。東日本大震災が起きた昨年度も増収となった。同社の強み、具体的な取り組みを大橋社長に聞いた。

      大橋社長

 ――冷凍・冷蔵機器、フードサービス機器のレンタルを手掛けている。需要は?
 大橋 おかげさまで、顧客軒数の伸び率は年10%増で、1989(平成元)年の創業以来、増収が続いています。同業他社もあり、需要に対して供給も多いのが業界の実態ですが、当社は口コミにも支えられ、多くの引き合いをいただいております。顧客に恵まれています。食品関連の展示会、催事の要望が大半です。東日本大震災が起きた昨年度は、需要が一時は落ちたものの、増収となりました。

 ――顧客が離れない貴社の強みは。
 大橋 年々増える品揃え、注文から即日で自社便配送できる供給体制、正社員による機器の設営、メンテナンスとアフターサービスの24時間受付体制などが評価されていると自負しています。営業所は本社の埼玉県川口市をはじめ、福岡営業所、長野営業所、大阪営業所、長野営業所と拡大しています。地固めしている関東と西日本ルートで、特に当社は強みを発揮できます。本社に注文があれば、都内に2時間後には届け、什器を設置できる態勢を整えています。在庫情報は本社と各拠点でシステム共有し、スムーズに商品を供給できます。

 ――レンタル品記載のカタログが分厚い。
 大橋 改訂のたびに、掲載品目が増えています。冷凍冷蔵ショーケースなど什器類の他、グリドルやコンベクションオーブンなど厨房機器が全て揃います。平型オープンケース、多段オープンケース、対面ケース、洋菓子ケース、四面ショーケース、リーチインケース、業務用冷凍・冷蔵庫、コールドテーブル、コンバットケースなど冷凍・冷蔵機器に限っても種類は豊富です。

 ――メーカーと協同開発した機器もある。
 大橋 トプレック等と協力して開発した冷凍・冷蔵コンテナ「フレッシュキューブ」は、堅牢性、機密性、防水性に優れた構造で、暴風雨などの過酷な環境にも適応します。高性能断熱材を採用し、マイナス25℃から常温まで幅広い温度帯に対応。発電機も手配するため、利用者は設置場所を選ばず冷凍・冷蔵庫を確保することができます。パネル表面はFRP(強化プラスチック)で、屋内・屋外のどちらでも設置できます。

 ――経営の上で心がけていることは。
 大橋 小さな売上げの積み重ねが大事だと考えています。さらに大事なことは、社員のモチベーションを高めることです。社員には、失敗を恐れないよう伝えています。機器の搬入から撤収、メンテナンスを年中行なう現場の大変さは、私自身が経験していることです。創業前は同業他社で実務経験を積んでおり、独立後も現場に立っています。社員の目線でメッセージを発し、社員のヤル気を引き出すよう心がけています。創業時は正社員3名でしたが、現在は45名となりました。パートを含めると70名の従業員数となります。

 ――コスモ企画の「企画」の意味は。
 大橋 いずれはイベントを企画・プロデュースしたいとの思いを込めています。地域おこしにつながるような展示会をいずれ実施したいですね。もちろん、必要な機器は全て当社で揃えることができます。

 (おおはし・ひろゆき)1989(平成元)年に冷凍冷蔵什器レンタル企業の同社(埼玉県川口市)を設立。1949年11月生まれ、62歳。神奈川県出身。趣味はゴルフ、釣りなど。