米国で小麦粉の生産能力増強

 日清製粉グループの日清製粉は、海外子会社であるMiller Milling Company,LLC(ミラー・ミリング・カンパニーLLC)のサギノー工場(米国テキサス州、渡辺一充社長)に新ラインを増設する。約68億円を投資し、生産能力を現在の小麦ベースで日産600tから1480tと約70%増強する。2019年初頭の完成をめざす。
 日清製粉はミラー・ミリング社を2012年3月に買収して先進国最大の製粉市場である米国に進出した。提案型営業の推進や安定した品質の小麦粉供給力などを活用して順調に事業を拡大してきた。2014年5月にテキサス州、カリフォルニア州、ミネソタ州にある4製粉工場を取得し、現在6工場を保有する米国第4位の製粉会社となっている。
 ミラー・ミリング社が保有する6工場のうち、サギノー工場が商圏とするテキサス州は人口伸長率の高い成長市場。販売が好調なことから今後の生産能力不足が見込まれる。そのため、同工場に新生産ラインを増設することで、テキサス州の供給体制を強化し、さらなる事業拡大をめざす。
 日清製粉グループは昨年5月に新経営計画「NNI―120II」を策定。その中で「戦略的な投資等の実行により自立的成長をめざす」と方向を示している。