ファミリーマートはレンジ調理タイプのチルドラーメンを全面刷新した。10℃以下で保存するチルドラーメンの麺、スープ、具材、容器をすべて見直し、新たに醤油(税込498円)、味噌(同520円)、豚骨(同540円)の3品を6日発売した。同社の推計によると、ラーメン市場は1兆2050億円あるが、そのうち6000億円と半分を占める外食・専門店から顧客を取り込みたい考え。
食品メーカー、包材メーカー、製麺工場らとチームMD(マーチャンダイジング)を組み、専門店レベルの品質をめざした。価格もこれまで販売してきたラーメンに比べて高い設定。ターゲットはコンビニのメイン客層でもある30〜40代男性。
専門店のスープは80〜90℃のため、80℃以上でも変形しない高温に耐えられる容器に変更した。より冷めにくくするためスープ量を50g増やし、油膜で熱が逃げないようにした。豚骨ラーメンの場合、店舗の業務用レンジで2分程度加熱し、フタを取らなければ、6分くらいは70℃程度の高温を保つという。
豚骨ラーメンのスープは、豚のかしらとげんこつ、鶏のもみじ、あしがらから抽出した後、遠心分離機にかけ、低濃縮したガラスープを製造工場に運ぶ。
3品に使っているチャーシューはイタリア産豚ばら肉を直火焼きにし、たれに漬け込み、2段階に分けて計4時間煮込む。ハムのように水を加えることなく、肉本来の旨みと食感を表現した。
麺はそれぞれに最適な小麦の配合と太さ、ちぢれ具合を選んだ。
同社のラーメンの売上げ規模はもともと大きくないため、3品の発売で10倍程度の拡大をめざす。調理麺全体では倍増を計画している。
ラーメン3品を刷新した