マリンフーズ村岸社長「強みの寿司ネタに注力」
村岸マリンフーズ社長
マリンフーズの村岸文雄社長は寿司ネタに注力する考えなどを次のように語った。
「世界的な原油の高騰や水産物の需要の拡大、水産資源の減少による原料不足、魚価高などの環境下で、川上の原料をしっかりと確保し、商品の安定供給を図っていきたい。魚価が高い状況は他社も同様だが、顧客ニーズにマッチした付加価値を付けていくことに注力したい。例えばブランド原料では、急速凍結装置や超低温保存などのシステムを組み合わせた独自の水産原料ブランド『スーパークール』商材など、他社と差別化した商材を揃えている。当社の強みは寿司ネタであり、これからも寿司ネタを中心に取り組む。また、伸びている量販店のデリカ部門を中心に積極的な活動を行っていきたい」。
今期は103〜104％の780億円を売上げへ
今年の年末商戦への取り組みと、今期の売上については次のように語っている。
「年末商戦は、少なくとも昨年の実績119億円以上を確保する。4月〜８月の部門別の状況は、寿司ネタが前年同期比107％、マグロが同95％、工場製品は同96％。販売チャネル別では、スーパー部門であるデリカ水産品同105％、寿司部門（回転寿司、テイクアウト）が同104％。通期の売上高は同2〜3％増の780億円を見込んでいる」。
「年末商材はリニューアル品を含めて新商品200品、650アイテムを取り揃えた。ブランド商品である『恵海（めぐみ）の食卓』シリーズ商品、『旨海（うまみ）の海老』、味付数の子、明太子、インドマグロ、本マグロ、ミョウバン未使用のチリ産ウニ、ズワイガニにスーパークール商品、さらには、北極圏の低水温帯の養殖サケ『オーロラ・サーモン』を提案している。なかでも工場での加工直前まで活かしている養殖エビを原料とした『旨海（うまみ）の海老』に力を入れている。自信を持って提供できる商品ばかりだ」。
宇和島でマグロの養殖事業を開始
会社の足場としてＣＳ（顧客満足度）経営とコンプライアンス経営を掲げている。
「ＣＳ経営の一環として、食育の取り組みから公立小学校での出張授業、取引先との協賛による地域交流イベントを行ない食育活動を行っている」。
今回、愛媛県の宇和島でマグロの養殖事業を開始した。
「来年の12月ごろに出荷できる。1尾20�堊宛紊棒�長する。最初は小ぶりだが、段階的に出荷していく。新規取り組みとして、ギフト商材の販売にも力を入れている。今年のギフト商戦は、昨年の倍の売上げをめざしている」。