３次元搬送可能なコンベアシステム、日本市場に

　椿本チエインは３次元搬送が可能なコンベアシステムに関する日本市場での販売契約をスウェーデンのフレックスリンク社と締結し、今月１日から販売開始した。
　１万点以上の標準ユニット・部品の組み合わせにより、搬送ラインを構成。直線、曲線、傾斜、垂直から、パレット搬送、バッファコンベアなど用途に合わせ、フレキシブルな搬送ラインを構成できる。例えば、最小横曲がり半径160ｍｍを実現し、省スペースレイアウトに対応。また、ガイド幅の調整機能により垂直搬送でも搬送物の大きさにフレキシブルに対応可能となる。

３次元搬送が可能なフレックスリンクシステム

　標準ユニットや部品の組み合わせにより搬送ラインを構成できるため、設計工数を大幅に削減。レイアウト変更など製品ライフサイクルに合わせてフレキシブルに対応できる。また、アルミフレームの採用などにより軽量化を追求。特に天井からのコンベアの吊り下げ仕様では、据付部への重量負担が小さいなどのメリットがある。
　チェーン、レールに特殊な材質を採用しており、搬送時の摩擦係数が低く、長機長、低騒音、高速搬送を実現した。

　椿本チエインは産業用チェーンなどの各種産業機械用部品と搬送システムを製造・販売しているが、この２つの事業の中間領域をモジュールビジネスと位置づけ、今年４月から新事業分野として製造・販売を強化している。
　
　フレックスリンク社はアルミフレームを使用したプラスチックチェーンコンベアを標準ユニット化し、コンベアシステムとコンポーネントとして販売している。
　このシステムは①３次元搬送など多彩な搬送スタイルに対応できること、②グローバルな構造・販売ネットワークを有するなどにより、アルミフレーム・プラスチックチェーン搬送の分野では世界シェア50％と強みを発揮している。