当初予想に反して赤字着地、新たな戦略方針を立案へ

 冷凍の健康食宅配サービス「ミールタイム」や国産食材100%使用にこだわった冷凍惣菜のネット通販ブランド「旬をすぐに」を展開するファンデリー(東京都北区、阿部公祐社長)の3月期決算は、売上高が前期比10%減の28億1000万円、営業損失が2億8500万円(前期1億7700万円の損失)、経常損失が2億8400万円(前期1億5800万円の損失)、純損失が2億8400万円(前期19億4800万円の損失)と、当初の黒字予想から一転して赤字での着地となった。

 「ミールタイム」のMFD事業がコロナ感染再拡大の影響により医療機関からの新規顧客が減少したことで売上高が伸び悩んだことに加え、「旬をすぐに」のCID事業で新規顧客の獲得や販売数の拡大が目標に届かなかったことが主な要因。CID事業は損益分岐点の未達、テレビCMの制作・放送に要した広告宣伝費を計上したことも響いた。

 ファンデリーは今期から新中期経営計画を開始する予定だったが、当初計画と実績が大きくかけ離れているとして、収益拡大に向けて新たな戦略を立案し、中期経営計画を策定し直す。24年3月期は売上高を8.1%増の30億3700万円と予想し、各段階利益で黒字確保を見込む。