新商品の寿命は様々で、多数の開発要員と、長時間を掛け、多額の設備投資をした商品でも、発売から間もなくして市場から消え去る商品もある。
一方で、長寿命の商品が伝統的な菓子などの業種には存在する。冷凍食品業界は1959年（昭和34年）に冷凍食品普及協会が発足以来54年の歴史を積み重ねているが、その間ロングセラー商品が育ってきた。
その代表的な商品の一つに、子供に愛されてきた、お弁当向け「ミニハンバーグ」がある。
先日、開発を担当したＯＢのＳ氏から声がかかり、発売以来45年になるの機に金田章三前会長（当時冷凍食品部課長）を囲み、当時関係した販売・生産・研究・宣伝の強者が一堂に顔を合わせ、開発の苦労を語り合った。
最初のプロジェクトチーム結成から、菅原洋一氏を起用したＴＶＣＭ、お弁当に入れる適度なサイズ、マネキンから教えられた子供向けの味、欧米の高性能の生産ライン――など話が尽きなかった。
商品にはご承知の通り必ずライフサイクルがある。その前提として、商品自体が時代のニーズに対応していることが基本にある。
時代が求める基本ニーズとは、
�‐暖饉圓凌燭離法璽困鬚弔�むこと。主婦の悩みは毎日の子供のお弁当に入れる「おかず」づくり。
�∨阿�の来ない商品。時代の変化に応えて製品の味、素材、包装デザインの改良を重ねること。商品の成熟期から衰退期に入る前に、次の手を打つことが大切である。
��おいしくて手ごろな値段であること。安定した品質を維持することであり、同時にコストアップにも耐えうる生産の合理化を継続することでもある。