機能性食品素材メーカーの焼津水産化学工業(静岡県焼津市)は国内シェアトップのNAG(N-アセチルグルコサミン)の生産体制を強化するため、焼津団地工場(同市)で生産工程の見直しと設備改良を行い、生産能力を30%引き上げる。国内市場の需要増に対応する。着工は1年後の2023年2月。完工は同年5月を予定している。投資額は8億円。
機能性食品素材の国内市場は健康志向や高齢化を追い風に需要が拡大している。NAGは関節や美容に対応した素材で、カニやエビの殻が主原料。同社によれば、新しい機能性データを取得するなど研究開発投資を続けてきたことが奏功し、機能性表示食品の届け出件数、販売数量ともに増加しているという。この勢いを駆って生産体制を強化し、事業拡大を加速したい考え。
今回の設備投資では機械設備のネットワーク化や、遠隔制御を可能にするデジタル化を進め、作業ミスの防止やトレーサビリティ体制の構築にもつなげる。