コロナ禍で食品系物流施設のニーズ高まる

    井上室長

 大和ハウス工業の井上一樹Dプロジェクト推進室室長と手塚公英同部長は東京本社で29日会見を開き、DPL(マルチテナント型物流施設)事業の現況や今後の計画等について説明した。

 「DPL事業計画が100棟近くある」ことや、「今期中にBTS(専用型物流施設)とDPLの比率がイーブン(同率)になる」との見通しを示した。

 井上室長は「コロナ禍で冷凍・冷蔵の食品系の物流施設ニーズが高まっている。DPL新習志野(2018年11月竣工)は冷凍・冷蔵を用意しフル稼働している。他にもトライアルしたい。温度管理型の施設を今後も用意する。食品系の中に(DPL物件で)ワンフロア借りるところがあると考えている」と語った。

マルチテナント型開発強化へ投資大幅増

 同社は2022年度3月期が最終年度の6次中計で、投資計画をこのほど見直し、DPL等事業施設事業の不動産開発投資計画の上方修正を行い、3000億円増6500億円とした。その理由にDPLの開発強化がある。

 DPLの需要は首都圏だけでなく、地方中核都市やその周辺でも潜在ニーズが高く、今後も底堅いと同社は分析している。そこで増額修正を行った。

 井上室長は「7〜8次中計ではDPL事業計画推進のため、地方の適地の手当に努めることになるはず」と会見で言及した。