平理事長「企業は設備投資すべき」、アクセスは事例を紹介

 有機質資源再生センターは賀詞交歓会を東京麹町の弘済会館で26日開催した。メーカーや流通、問屋の環境担当者が多数参加した。

           平理事長

 挨拶した平富郎理事長は「センターの活動意義を理解していただき、年々参加企業が増えていることに感謝を申したい。現在の日本にとって、食糧問題とエネルギー問題は重要なものとなっている。有機質の残渣を使って電気やガスを起こす、あるいは肥料や飼料にすることが議論の中心となっている」と語り、センターが先導して進めていくことを呼びかけた。
 また、「昨年を振り返って話題となったのは地震とTPPと増税だが、増税については焦点がずれている。増税の話が取り上げられれば、個人は消費を控えようとする。そうなれば、企業も設備投資を控えてしまう。先行きが見えない社会では、明るい兆しも見えない。増税は過去の失敗を繰り返すだけだ」と不満感をあらわにした。
 産業界を代表して来賓挨拶した日本アクセスの北山誠CSR・法務・コンプライアンス部長は、同社が取り組んでいる食品リサイクルの状況について「産業界の食品リサイクルの目標は2012年度までに70%。我々の今年度の実績は67.5%まできた。3年間かけてここまで上がることができた」と報告した。
 「難しそうに思えるがそうではない。200数十ある営業・物流拠点と3名のCSRスタッフが、リサイクル業者のコーディネータ役を社内で務め、適切な業者に食品のリサイクルをお願いすることに徹してきた。食品の廃棄量が多い物流拠点を把握できているので、多い拠点から順番に取り組んでもらった」と語り、今後は70%に留まらず、80%、90%へとリサイクル率を高めたいと意欲を燃やしていた。