年頭所感 日本冷凍空調工業会 有馬秀俊会長
新冷媒の可能性を探る

    有馬秀俊会長

 日本の基幹産業の1つである当工業会の生産品は、ヒートポンプ技術を核に家庭から業務用に至る様々な生活環境の快適さを実現するとともに、食品の流通や保存に必要な冷凍冷蔵やカーエアコン分野、先端医療現場まで我々の生活には欠かせない。
 また、ヒートポンプ技術の効率向上と用途の拡大は、世界的課題である温暖化防止対策の大きな力になりうるものであり、さらなる市場拡大と環境に配慮した高効率機器の開発や普及にも積極的に取り組む。
 温暖化影響をめぐる冷媒問題に適切に対応するため、昨年に引き続き冷媒漏洩対策と低GWP冷媒の検討を推し進める。現在、HFCに代わる理想的な冷媒の開発は実現していないが、HCFC、HFC代替として様々な新冷媒が提案されており、将来に向けた代替技術の可能性を積極的に探る。
 また、機器の製造に大きく影響を及ぼすレアアースなどの資材調達に関する問題は行政機関と連携して適切に対応する。
当工業会の優れた商品を消費者に安心して使用できるように、製品安全に係わる設計品質のさらなる向上や、分かりやすい適切な性能表示の改善などに努める。