四国最大級のカット野菜工場竣工、世界初の鮮度保持技術も

 住友化学が出資する(株)サンライズ西条加工センターは、愛媛県西条市に四国地方最大規模のカット野菜工場を30日竣工、今月から本格稼働を始める。世界で初めて導入するという近赤外光照射による鮮度保持技術「iRフレッシュ」で、瑞々しいカット野菜をより遠くに配送することが可能となり、四国地方だけでなく、本州や九州地方の加工・ 卸会社、コンビニ、スーパーなどにも出荷する。
 サンライズ西条加工センターは住友化学、高瀬運送、西条市農業協同組合、ヤマエ久野、西条産業情報支援センター、伊予銀行が出資し、今年2月に設立された事業体。他に地域の企業や団体なども出資予定。地域ブランド構築による産地形成や農業の六次産業化など、地域農業の活性化に向けて役割を果たす。
 「iRフレッシュ」は四国総合研究所が開発した近赤外光(可視光よりも波長の長い光で、太陽光に含まれる)による鮮度保持技術。農産物に赤外光を数秒から数分間近照射するだけで蒸散(水分の減少)を抑制し、しおれや傷みを低減。野菜の瑞々しさやツヤを維持する効果がある。