米国ピッキングロボを導入、実用化に向け検証開始
自動搬送ロボット「Ｂｕｔｌｅｒ（バトラー）」をはじめ、ＡＩやロボティクスを活用した物流ソリューション事業を手がけるＧＲＯＵＮＤ��（東京都江東区、宮田啓友社長）は、独占販売権を持つ米国ソフトロボティクス社（マサチューセッツ州）のピッキングロボットを使った本格シミュレーションをこのほど開始した。日本国内の様々な物流施設にスムーズに導入できるよう、実際の作業オペレーションを交えて検証する。
千葉県市川市にある同社のＲ＆Ｄセンターにソフトロボ社の「ＳｕｐｅｒＰｉｃｋ（スーパーピック）」を導入した。「ＳｕｐｅｒＰｉｃｋ」は最新のビジョン技術やアルゴリズム、ハンドなどを組み合わせ、重さ、素材、形が異なる非定型な個体を人間の手のように高い精度とスピードでピッキングすることができる。米国では食品製造業ですでに活用されている。
ハンドは特許取得済みの特殊素材で作り、-10℃〜65℃の耐熱性を持つ。重さ（2.27kgまで）や素材、形を問わず、物品に傷をつけることなくピックアップすることが可能。これに加えて、物品のアウトラインを捉えるビジョンカメラや独自開発のアルゴリズムを使って物品の重心や形状、重さを予測し、エラーを最小限に抑える。
商品や品目登録などの事前ティーチングが不要なことも大きな特長。物品をピックアップするために必要な情報は自律的に蓄積・適正化して学習するため、ピッキング作業全体の生産性を向上することができる。
「ＳｕｐｅｒＰｉｃｋ」は既存設備や自動倉庫、外部機器・システムなどと組み合わせて利用することができる。ロボット・カメラ・ハンドなどのシステムが一体となっているため導入工事は簡易。各部品はモジュール単位で交換できるため、ダウンタイムを最小限に抑えることができる。
米国SoftRobotics社の「ＳｕｐｅｒＰｉｃｋ」