キヤノンITソリューションズはサッポログループとAIを活用した商品需給計画システム「Supply Chain Planning(サプライチェーンプランニング)」を共同で構築し、サッポロビール、ポッカサッポロフード&ビバレッジ、サッポログループ物流の3社にこのほど導入した。
サッポログループはこれまで事業ごとにバラバラだった業務フローを見直し、酒類、飲料、食品の全カテゴリーで、需要予測から生産計画、供給補充計画に至るロジスティクス業務を計画主導型に統一する。
これによって業務の属人化を排することができ、在庫適正化や輸送量・調達車両数の平準化、担当者の働き方改革を実現する。
商品需給計画システムはキヤノンITSの需要予測ソフト「FOREMAST(フォーマスト)」がコアエンジンになる。科学的な需要予測に基づいた在庫補充計画をはじめ、需給計画や実績情報の共有支援、問題の見える化で欠品のない在庫削減を可能にする。
今回は需要予測と生産・発注の必要数計画業務で威力を発揮する。このFOREMASTをベースに、供給補充計画業務では物流の平準化を可能とする新しいロジックを採用した。さらに、AIを活用して生産計画や補充計画を自動で立案するシステムの搭載を進めている。
FOREMASTは予測精度の高さだけでなく、たとえ「予測が外れても使える需要予測システムをめざして」(同社)コンサルティングからシステム導入支援、継続的な改善支援まで一貫サービスを提供することを強みとしている。導入先には味の素や日本食研、ニチレイフーズなどがある。
体的な実践例、需給計画業務を計画主導型にグループ内で統一する
物流を平準化する補充計画、ドライバー不足の問題解消に取り組む