冷凍食品用に新型包材を開発、プラ使用量を削減

 凸版印刷は冷凍食品用の新型包材「いただきピロー」をこのほど開発した。自動通蒸のレンジ袋で、開封後はそのまま食器として使用できる。ポイントはトレーやパウチではなく、ピロー包装であること。従来のプラスチックトレー入りの製品に比べてプラ使用量を大幅に削減できるという。

 包材の表面を自在にレーザー加工できる新技術を採用し、蒸気抜きの機能を付与するとともに、レンジ加熱後に広口で開封できるようにした。食器に移し替えることなく、そのまま食べることが可能で、食後は簡単に廃棄できる。充てん包装は既存の巻き取り包材用充てん機が使えるため、新たな設備投資などは必要ない。凸版印刷は冷凍パスタや冷凍チャーハンなどの冷凍食品向けにサンプル出荷を開始した。

 これまでのプラトレーから「いただきピロー」に置き換えることでプラ使用量を約76%削減できるほか、外装と内袋で構成する軟包装パッケージ製品から置き換えた場合は約35%削減し、包材製造時のCO2排出量を約20%削減できるという。

 凸版印刷は2023年度に関連受注を含めて5億円の売上げをめざす。

    冷凍食品用の新型包材「いただきピロー」のサンプル