無人型コンビニなのにスマホいらず、現金対応も
今度の「ファミマ!!」は買い物利便性が高い
ファミリーマートはＪＲ東日本グループ会社の�蝪圍錬妝達� ＴＯ ＧＯ（＝ＴＴＧ、東京都港区）と提携し、無人決済システムを活用したコンビニ１号店となる「ファミマ！！サピアタワー／Ｓ店」を東京駅直結のビル１階に３月31日オープンした。
ＴＴＧ社が開発したデジタル技術を実装した。レジ業務をなくし、従業員１人が商品を補充するためにバックヤードで待機する。これまでの無人型店舗との大きな違いは�｜�でも入店可能で、�⊂ι覆離弌璽魁璽匹鬟好�ャンする必要がなく、�８酋盪拱Гい砲眤弍�していること。入店ハードルが低く、スマホを持たない高齢者でも利用できる。
店舗側にとっては人手不足解消やレジ業務をなくすことによる運営コストの削減、作業負担の軽減が期待でき、コロナ禍で高まる非接触ニーズにも対応できる。
ファミリーマートの細見研介社長は記者発表会見で「無人決済システムを活用した店舗は有効なソリューション。加盟店への支援にもつながると確信している」と語った。
無人決済システムを活用したコンビニ１号店の「ファミマ！！サピアタワー／Ｓ店」
入店の際はスマホをかざす必要がなく、誰でも利用できる
商品スキャンは不要、天井のカメラが捕捉
店舗面積は約55�屬閥江�型で取扱い品目は約700種類。客は入店するのに専用アプリなどを事前登録したり、スマホをかざしたりする必要はなく、入口ゲートを通るだけ。入店後は商品を手に取り、決済端末の前に立てば購入商品と値段が画面上に瞬時に現れる。商品バーコードをスキャンする手間がいらない。これは天井に設置した48台のカメラと商品棚に搭載したセンサーがリアルタイムで認識し、追跡するため。商品を手持ちのバッグに入れても認識できる。さらに商品棚はオープンショーケースやリーチイン、ウォークインを問わず対応できる。
商品を手に取るだけでカメラとセンサーが認識し、追跡する
ＴＴＧの阿久津智紀社長によれば「（客と商品の）捕捉率は約95％」。店内で客同士が商品を受け渡したり、子どもを抱っこした状態で商品を取ったりすると捕捉が難しいという。その場合は客自身に画面上で修正してもらうことにしている。また、支払いが済まないと出口のゲートが開かないほか、コールセンターが遠隔監視しているため、セキュリティ体制は「通常の店舗よりも厳しくしている」（阿久津社長）。
アルコール飲料を手に取った場合は年齢認証の確認画面が表示される。「はい」を選択すると、バックヤードにいる従業員がリモートカメラで顔認証を行い、年齢を判断する。
決済は交通系電子マネーやクレジットカードのほか、現金にも対応している。ファミリーマートの狩野智宏執行役員ライン・法人室長は「無人決済というとキャッシュレスのイメージが強いが、コンビニでの決済は現金支払いが大半を占める。多くのお客さまに利用いただける」と買い物ハードルの低さを強調した。
天井にカメラ48台を設置、客と商品の捕捉率は約95％に上る
マイクロマーケットを掘り起こし
無人決済システムを活用したコンビニはマイクロマーケット（狭小商圏）の掘り起こしがねらい。ファミリーマートによれば国内のマイクロマーケットの売上げ規模は推定2.5兆円に上るという。
コロナ禍で都市部を中心に売上げが減少し、新規出店を続けるビジネスモデルが立ち行かなくなっている。ファミリーマートはすでに病院や大学、オフィス内に約1000店舗を展開しているが、一定の売上げ規模や収益の条件をクリアする必要がある。今回の無人決済店舗はワンオペが可能なため、「これまで出店が難しかった規模の施設でも出店できるようになる。ニーズは十分にある」（狩野執行役員）。
ＦＣ加盟店がサテライト店舗として活用するケースも想定している。細見社長は「既存の店舗に追加したり、新規に出店したりすることで都市部でも大きな効果が得られる」と語り、横展開を早期に進める考えを示す。
今回の出店に先駆け、ファミリーマートとＴＴＧは２月に資本業務提携した。
決済端末の前に立つと購入商品と値段が瞬時に表示され、支払いは交通系電子マネーやクレ
ジットカード、現金に対応している