東冷倉、新会長に吉川東京水産ターミナル社長

 東京冷蔵倉庫協会は第40回定時総会を都内で23日で開き、任期満了に伴う役員改選で御手洗一宇会長(日水物流会長)が退任、新会長に吉川光太郎氏(東京水産ターミナル社長)が就いた。
 新任副会長は青山信幸(ヒューテックノオリン副社長)、諌山忠則(日水物流社長)、大平潤一(東京団地冷蔵社長)、川文人(マルハニチロ物流顧問)、北田喜之助(北冷社長)の5氏。終了後に情報交換会(懇親会)を開いた。

     吉川新会長

 吉川新会長は冷蔵倉庫業界が直面する課題として、(1)冷蔵倉庫の経年化、(2)エネルギー・環境問題、(3)コスト削減と適正なリターン獲得――などを挙げ、「今年度は円安で国内食品メーカーの在庫引き締め、さらなる電気料金値上げの可能性もある。来年度の消費税増税を控えて、ますます物の流れが見えにくくなることが予想される。会員の皆様とともに難局を乗り切っていきたい」と決意を語った。
 特に電気料金については「今年度から全ての会社が高い料金を支払わなければならなくなった。電力エネルギーに依存している我々業界にとって、電気使用量の削減はCO2の削減と同時にコストダウンにもつながる。なお、一層の努力をしなければならない」と指摘。経営問題では「得意先の我々に対する認識・評価はまちまちだが、このまま手をこまねいていれば経営の根幹を揺るがし、事業の存続が危ぶまれる。協会として、法令遵守を前提に、一緒に知恵を出し合っていきたい」と語った。
 御手洗会長、副会長の河添誠吾氏(マルハニチロ物流社長)、松田靫夫氏(ヒューテックノオリン社長)が退任の挨拶。来賓を代表して国土交通省の内波謙一・関東運輸局長が祝辞を述べた。