盛付けロボ開発のアールティに投資

 食品宅配サービス大手のオイシックス・ラ・大地(東京都品川区、高島宏平社長)は投資子会社が運営するコーポレート・ベンチャーキャピタルファンド「Future Food Fund 1号」を通じて食品技術関連の2社に投資したと発表した。

 投資先は食品盛付けロボットを開発するアールティ(東京都千代田区、中川友妃子社長)と、独自の粉末化技術で規格外の野菜をアップサイクルする事業に取り組むグリーンエース(山形県酒田市、中村慎之祐社長)。

 アールティは双腕型の人協働ロボット「Foodly(フードリー)」を開発する。3DカメラとAI画像認識技術を使って、番重に山積みにされたから揚げやフライなどを1つひとつ認識してつかみ、容器に投入することができる。オイシックスは投資を通じて、ロボットの実用化を後押しし、盛付け作業の省人化と生産性向上に貢献するとしている。

      人型協働ロボット「Foodly」(アールティ)の作業イメージ

 グリーンエースは規格外の野菜や加工残さを粉末化して野菜パウダーなどの商品開発に取り組んでいる。オイシックスは野菜の未利用部位の有効活用に悩む企業とのマッチングを進めるとともに、食品ロス削減の実現をめざす。

 「Future Food Fund 1号」の投資案件はフードイノベーション領域に特化しており、今回の2社を含め、国内外合わせて18社になる。出資会社にはセブン&アイ・ホールディングやモスフードサービス、国分グループ本社などが名を連ねる。