ビール消費増に期待、アルミ缶の新工場建設

 ベトナムでビールの消費量が伸びている。キリンの調査によると2017年の国別消費量は前年比5.8%増で世界8位。アジア圏内では中国(同-3.9%)、日本(-2.6%)に次ぐ3位だ。
 ベトナムのビール市場拡大を背景に、昭和電工の100%子会社でアルミニウム缶の缶体と缶蓋(ふた)を製造する昭和アルミニウム缶(東京都品川区)は、ベトナムに3番目の新工場を建設すると発表した。
 現地子会社のハナキャン社がベトナム南部のバリア・ブンタウ省に年間13億缶の生産能力を持つ製缶工場を建設する。稼働は来年7月を予定している。
 併せて既存工場の缶蓋の生産能力を年間11億枚に増強し、3工場合計で缶体は年間31億缶、缶蓋は年間33億枚に引き上げる。投資額は約70億円。
 日本国内のビール消費量が減少する一方で、ベトナムやタイは大きく伸びている。昭和電工は新中計(2019〜2021年)でアルミ缶事業のビジネスモデル変革を掲げており、海外市場を積極的に取り込むとしている。

ハナキャン社のベトナム工場の所在図(同社ホームページから)