回転寿司業界2位のカッパ・クリエイトホールディングス(さいたま市大宮区)は元気寿司(宇都宮市)との業務提携を29日決議した。2014年度にも経営統合する見込みで、売上高は業界トップのあきんどスシロー(大阪府吹田市)を抜いて首位に躍り出る。
統合を仲立ちしたのはカッパHD、元気寿司両社の筆頭株主でコメ卸最大手の神明(神戸市)。新体制は神明の藤尾益雄(ふじお・みつお)社長が最高経営責任者(CEO)の代表取締役会長兼社長、元気寿司の法師人尚史(ほうしと・たかし)社長が社長執行役員(COO)として事業面の責任者となる。カッパHD代表取締役会長の徳山桂一氏は取締役相談役。池端伸穂社長は退任する。
業務提携の内容は、(1)店舗運営ノウハウの相互活用、(2)商品購入業務の効率化、(3)物流業務の効率化、(4)店舗開発業務の効率化、(5)国内・海外での事業に関する共同展開。
カッパHDはここ数年、業績低迷に苦しんでいるため、10〜12月に不採算50店舗の閉鎖を実行中。新業態「魚べい」への転換で業績回復中の元気寿司と統合することで再び“元気”を取り戻せるかどうか注目されている。
藤尾氏は兵庫県出身。1965年(昭和40年)6月14日生まれの48歳。1989年に神明入社。2000年常務、2003年専務、2007年から社長。法師人氏は栃木県出身。1968年4月15日生まれの45歳。1987年元気寿司入社、2008年取締役、2010年常務、2013年4月から社長。
カッパHDの売上高は941億円(平成25年2月期)、元気寿司は246億円(24年3月期)。あきんどスシローは1113億円(24年9月期)。元気寿司は海外に約100店舗を展開している。