農林水産省は�觚妖直�事（東京都千代田区、戸田学社長）から提出されていた、�螢曠�ショク（札幌市）の子会社化に伴う事業再編計画をこのほど認定した。農業競争力強化支援法に基づく措置。これにより戸田商事は日本政策金融公庫から低利融資を受けられる。計画の実施時期は2022年２月から2026年５月。
青果を中心に農畜産物の卸売り事業を手がける戸田商事は、北海道や東日本エリアで建設現場、医療・福祉施設、社員食堂などに給食サービスを提供するホクショクの発行済み株式を100％取得し、給食サービス事業に参入する。
今回の事業再編で戸田商事はホクショクに食材を卸すとともに、配送施設の集約や配送業務の内製化、配送車両の共有化などによって物流体制の効率化とコスト削減を図る。
さらに、食材の取扱量の増加と配送費の削減が今後見込まれるため、これまでコスト削減のために使用してきた外国産の食材を国産に切り替える。
米や小麦製品などの穀物、なす、ピーマンといった青果に加え、学校給食で重要な生乳や乳製品などの国産農畜産物の調達額を2025年度までに20億円に倍増させる。国産の取扱い比率は2021年度の約50％から2025年度までに80％台に上昇させる。生産者の販売機会を拡大して生産者の経営安定や発展、所得向上に貢献する。
計画では配送費を含む売上原価の削減や、仕入ロットの拡大による仕入単価の低減、商品開発の継続による売上高の増加によって粗利率を高めるとし、売上高粗利益率を2020年度の10％から2025年度までに17.1％に増加させることを目標とした。
生産性向上の指標となる修正ＲＯＡ（減価償却費と研究開発費を控除する前の営業利益を総資産で除した値）は2020年度の2.76％から2025年度は11.55％にまで上昇させる。大きな数値目標だが、戸田商事は「当該事業分野（給食サービス）の市場構造に照らしても十分に持続可能」としている。