富士山麓に卵製品工場竣工
ケンコーマヨネーズは、７番目の自営工場となる卵製品専用の「静岡富士山工場」を３月竣工した。洗卵から割卵、貯卵、混合・撹拌、焼成、包装、冷却・冷凍、出荷まで連続一貫した生産システムでたまご製品を製造する。４月中旬から本格稼働する。
工場隣には同社所有地が空いている。工場の全体再編で今後生かす方針という。
静岡富士山工場の外観
静岡富士山工場（静岡県富士市大渕字城山2261−３、富士山フロント工業団地内、鈴木明執行役員工場長）は計９本の焼成ラインで焼成たまごを年約6000ｔ生産。使用する卵は１日25ｔ（約50万個）。割卵機の原卵処理能力900個／分×２台で日本最大級。
炭井孝志社長が割卵機を28日起動させ、工場稼働を始めた。
稼働日数は年間約300日。富士山水系の伏流水を地下150ｍから汲み上げて使い、製品づくりを行う。取引先、一般者に門戸を開いた工場見学コースも備えている。従業員数76名（内社員15名）の内68名が富士市在住者。
敷地面積３万7309�屐�延床面積7716�屐�鉄骨造２階建。敷地面積は同社厚木工場（神奈川）の約４倍、西日本工場（兵庫）の約2.5倍に相当する規模。投資額約45億円。
昨年５月29日に地鎮祭を行い、工期は10カ月（施行者は日清エンジニアリング等）と非常に短期で最新鋭工場が完成した。
新東名高速道路の新富士インターチェンジまで５分と交通アクセスにも優れる。製造商品は主に国内向け、全国をカバーする。
工場名は「北に世界文化遺産の富士山、南に駿河湾を臨む風光明媚な環境であり、自然豊かな環境で安全・安心な食品を生産していることが伝わるように名付けた」（同社）。
テープカットに臨む（右から）静岡県信用農業組合連合会の天野宗彦常務理事、静岡県経済産業部の望月誠商工業局長、富士市の小長井義正市長、炭井社長、富士市町内会連合会の石川計臣会長
静岡富士山工場の竣工式典を28日現地で開いた。富士市の小長井義正市長、静岡県経済産業部商工業局の望月誠局長、富士市町内会連合会の石川計臣会長、コーゲツの加藤和彦社長、トミヤコーヒーの鈴木茂之社長、プロンの山田哲司常務、日清製粉グループ本社の長谷川浩嗣常任顧問らが駆けつけた。
炭井社長は新工場について「世界文化遺産となった富士山の麓に、当社の将来を担う工場を建設できたことは喜びにたえない。この工場をフル稼働させることが地元の皆さんに貢献することだと考えている」と意気込みを示した。
プレゼンルームから富士山が良く見える