「フィレオフィッシュ」25年ぶり刷新
製造工程を1回凍結に

刷新した「フィレオフィッシュ」とMSCロゴの入った新
パッケージ

 日本マクドナルド(東京都新宿区、日色保社長兼CEO)は、1971年の創業時から販売している人気メニュー「フィレオフィッシュ」を25年ぶりにリニューアルする。アラスカ産スケソウダラを原料にした“フィッシュポーション(白身魚フライ)”の製造工程を従来の2回凍結から1回凍結に変更することで、おいしさと品質の向上に加え、環境負荷への軽減も実現する。10月末までに全店舗で順次切り替わる予定。

 従来品はタイの加工場でスケソウダラの冷凍ドレス(洋上加工)を解凍し、フィッシュブロック(フィレ加工後、骨と皮などを除去してブロック状に凍結したもの)を生産。四角いポーションにカットし、衣とパン粉を付けていた。今回のリニューアルでは、アラスカの陸上工場で鮮度を保持したままフィッシュブロックまで加工。冷凍ブロックの状態でタイの工場へ輸送し、ポーションカット、衣とパン粉付けを行っている。

 リニューアルにあたり、骨や皮などの混入を従来通り最小限に抑えるため、アラスカの陸上工場では新型のX線検出装置を導入。さらにキャンドリング(フィレの裏からライトを当てながら骨など異物を除去する工程)を改良し、異物除去の精度を高めた。
1回凍結に変えたことで、解凍の工程がなくなり、スケソウダラ本来の身の白さと食感、風味を損なうことなくおいしさと品質を高めた。

 品質向上に加え、解凍時に使用していた水の使用量を年間で50%削減。また、冷凍フィッシュブロックで運ぶことで輸送効率が向上。凍結回数が減ったことで、使用電力が減り、二酸化炭素の排出量は約40%減る。また、魚由来の廃棄物(内臓など)も約5%減少する。

 リニューアルに合わせ、生産工程全体でMSCのCoC認証を取得。日本で販売する「フィレオフィッシュ」のパッケージにMSC認証ロゴが12月末までに順次表示されるようになる。