ＪＡ全農は三菱商事とともに、北海道から沖縄まで全都道府県の農業者・ＪＡグループ関連施設を対象に、合計20万ｋｗ（200ｍｗ）の太陽光発電システムを2014年度末までに導入する。総事業費は約600億円を見込む。
事業を推進するため、両者が中心となって合弁会社「ＪＡＭＣソーラーエナジー合同会社（仮称）」を設立。両社を核に、施設所有者が屋根などを提供することで、発電事業を行なう仕組みを構築する。
屋根などに設置する太陽光発電設備を全国的にネットワーク化した取り組みで、この形態では国内最大規模になる見通し。また、農業者・ＪＡなどが自ら太陽光発電設備を設置し、発電事業を行なう場合は、ＪＡ全農が最適な設備の供給やＪＡグループ金融機関によるリース商品の開発を行なうことにより施設所有者をサポートする。
共同事業は７月１日に施行された再生可能エネルギーの全量買取制度を活用して農業・農村の活性化と再生可能エネルギーの普及を目指す。
両社は昨年から協議してきた。その結果、土地の制約があるわが国で、農地を保全しつつ発電事業を行なうためには、既存建物の屋根を有効活用した太陽光発電が望ましいとの結論に達した。具体的な方策として、大型畜舎などの農業施設、選果場、物流関連施設、食品・飲料工場などＪＡ共同利用施設などの屋根を活用した太陽光発電事業を共同で推進する。
設置先数は400〜600カ所、１カ所あたり3000〜5000�屬鯀枋蝓９膩很明僂賄豕�ドーム約43個分となる見込み。合弁会社が想定する屋根据え付け型（ルーフトップ型）太陽光発電システム（20万ｋｗ）により、年間発電電力量は２万1000万ｋｈｗとなる見込み。これは一般家庭の年間消費電力量約５万8000世帯分に相当する。
ＪＡＭＣソーラーエナジー合同会社（仮称）は９月１日に設立予定。資本金は20億円（2012年度、2013度以降増資予定）。出資比率はＪＡ全農45％、三菱商事45％、ＪＡ三井リース10％。