リキッド凍結のテクニカン
「凍眠コンタクトストッカー」新発売

 リキッド凍結のパイオニア企業テクニカンが1台のフリーザーで窒素ガス凍結を上回る急速凍結と保管ができる「凍眠コンタクトストッカー」を、業務用冷蔵庫メーカー大手と協力、発売した。冷凍室の温度のままで凍結速度を8〜10倍(※)に上げる超急速コンタクトを組み込んでいる。
 超急速冷凍コンタクトには、特殊な吸熱液が入ったパックが4枚入っており、このパックの間に凍結したい食材を置くだけで、吸収液が食品の熱をグングン奪い去り、急速凍結できる。凍結スピードは8〜10倍。冷凍コンタクトケースはアルミサッシで出来ているため、効率よく凍結できる。凍結が済みストッカーエリアに移動をすれば保管ができる。
 大手水産メーカーのマルハニチロ水産が刺身商材として出荷するためにカンパチをテクニカンの液体凍結機で凍結させている。高級ホテルでもテクニカンが開発したリキッドフリーザーを導入。ホテルで価格が安い時期に多量に購入した旬の魚介類をリキッド凍結し、顧客に提供している。鮮度が良い状態で凍結されているため、誰も凍結していた食材と気が付かないという。
 そのリキッド凍結機と同レベルの凍結威力がこの凍眠コンタクトストッカーで発揮できる。リキッド凍結機と同じく凍結スピードが速いため、氷の結晶が生成される前に凍結する。細胞損傷が限りなく少ないため、解凍後にドリップが少ない。「リキッドフリーザーを導入する規模は必要ない」、そんな方にピッタリなコンパクトな製品。
 TCS−60型は、庫内最低温度−60℃で超急速凍結エリア1段、保管エリア6段を持ち、窒素ガス凍結の数倍の凍結威力を発揮し、凍結処理量は1日あたり40kg。外寸はW655mm、D710mm、H1640mm。
 さらにコンパクトなTCS−30型は、庫内最低温度−30℃で超急速凍結エリア1段、保管エリア3段を持ち、窒素ガス凍結と同じ程度の凍結威力で凍結処理量は1日あたり10kg。外寸はW555mm、D610mm、H840mm。
 TCS−60は93万円(税抜き)、TCS−30型は39万円(税抜き)。
 超急速凍結エリアは通常1段だが、用途に合わせて増設もできる。
 
※凍結する食品の種類・大きさによって結果に差が生じる。

TCS−60型

TCS−30型