次世代輸配送システム「ＳＵＬＳ」始動
中継輸送に新たな仕組み導入
ニチレイロジグループは時間外労働時間の上限規制が2024年度からトラックドライバーにも適用される、いわゆる「2024年問題」に対応するため、次世代型の輸配送システム「ＳＵＬＳ（サルス）」を構築し、運用を開始した。拠点間の中継輸送に運転席と荷台が切り離せるトレーラーを最大限活用し、ニチレイロジグループが持つ強みを掛け合わせることで、トラックの運行時間を大幅に削減する。記者発表会と出発式を東扇島物流センター（川崎市）で９日開いた。
新たな輸配送システムのポイントは�．縫船譽ぅ蹈献哀襦璽廚竜鯏栖嵳∩�で荷台の切り離しが可能なトレーラーを活用すること、��荷積み・荷下ろしの荷役作業をトラックの乗務員ではなく、中継拠点側で行うこと、�９馥發任郎蚤臉兀槊未箸覆襯僖譽奪�24枚積みのトレーラー（24トン）を導入し、常に荷積みした状態で中継拠点に用意しておくことの３つ。
ドライバーは中継拠点に到着後、荷役作業を行うことなく、また、長時間待機することなく、すぐに次の目的地への運行を開始できる。ドライバーの拘束時間の短縮とともに輸送能力の向上にもつながる。
「ＳＵＬＳ」出発式をテープカットで祝った、左からニチレイロジグループ本社の葛原雅人
取締役執行役員、梅澤社長、ロジスティクス・ネットワークの盛合洋行社長
中継輸送のテストは各地で行われているが、ニチレイロジグループは「全国約80カ所の自社運営拠点」と「国内最大規模の荷物取扱量」、「全国95社の運送協力パートナー」を強みに持ち、運用の持続可能性と実効性は高い。まずは名古屋を中継拠点として東名阪の幹線輸送でスタートし、順次全国に広げていく考え。
ニチレイロジグループ本社の梅澤一彦社長は会見で「ＳＵＬＳの仕組みによって、当社グループの輸配送機能と物流センターの運用をさらに高度化・効率化し、社会やお客様の課題に対して最適なソリューションを提案していく」と力強く語った。