次世代のフリーザーをコンセプトモデルで示す

 前川製作所の展示はこれまでにない新しい試みが注目の的になりそう。フリーザーの近未来的コンセプトモデルを参考出品し、来場者やユーザーからの意見をフィードバックして2年後の完成を目指す。
 コンセプトモデルとして提案する」次世代型フリーザー「CoolDo」(コルド)は「食品凍結装置はこうありたい」という同社の開発スタッフの夢を形にした。例えるなら、モータショーで注目を浴びる未来型コンセプトカーのような位置づけ。「ともかくコンパクトで衛生的なフリーザーを追求した」(同社)。
 凍結は高速の冷気を吹き付けるサーモジャック方式。FOOMAで初披露するまで詳細は公開しないが、外観は従来のアルミ断熱パネル組み立て型とは全く異なるものとなる。内部を丸洗いでき、食品のカスがたまりにくい形状は、機能美を追求した形となる模様。内部構造も効率を考えた新技術を搭載する予定。同機はまだ提案の段階。アンケートで得た顧客からの意見を取り入れ、発売を目指す。内部を見やすいように半分に切断したカットモデルを展示する予定。最新の冷凍機「Newton F」をコルドと組み合わせて提案する。
 そのほかの機種の注目ポイントは「トリダスサイミート」の実演。チキン骨付きもも肉の脱骨ロボット「トリダス」にサイミート(腰肉)機能を追加し、1本のもも肉からサイミートとドラムスティックを生産できるモードを追加した。人手作業の4倍のスピードで処理でき、衛生的。2段計測機能により、骨付きもも肉のサイズにかかわらず高い歩留りで連続処理できる。トリダスは世界10カ国に750台の出荷実績がある。サイミートタイプは欧米で既に実績がある。
 CO2ヒートポンプは「ユニモAWW」を出品する。水を熱源とするユニモWと、空気を熱源とするユニモAWの両方の機能を持ち、夏は水を熱源にして湯を供給しながら冷気を作り冷房に利用できる。冬は外気を熱源にしてお湯だけを作り出すことができる。冷水を作るチラーとしても使える。
 冷水が必要のない夜間に空気を熱源としてお湯を作ることもできる。