食育白書、食品安全「知識ある」66%

 政府は1日の閣議で、2011年度版の「食育白書」を決定した。白書は、内閣府の食育に関する意識調査で「食品の安全性に関する基礎知識ある」と答えた人が66%で、10年度の37.4%から28.6ポイントに急増したとしている。東京電力福島第1原発事故の影響で、「食の安全」に対する意識が高まったことがうかがえる。
 夕食を家族と一緒に食べる回数を聞いた質問では、71.6%が「ほとんど毎日」と回答しており、10年度調査より15.1ポイント増えている。一方で、朝食を食べない欠食やメタボリックシンドロームについては、大きな改善は見られなかった。
 また「今後身につけたい知識」(複数回答可)は、「健康に配慮した料理の作り方」がトップで47.6%、「食中毒の予防」(36.3%)、「食品の保存の方法」(34.8%)と続いた。「食品中の放射能」も32.3%と上位だった。
 食育に関心を持つ人は72.3%で、前回(70.5%)並み。第2次食育推進基本計画に定めている目標の90%以上とは隔たりがあった。