自動宅配ロボの最終実証始まる、いよいよ実用化へ

 ENEOSホールディングスと物流支援ロボットの開発を手がけるZMP(東京都文京区、谷口恒社長)、デリバリー代行のエニキャリ(東京都千代田区、小嵜秀信代表)の3社は、ZMPの自動宅配ロボット「デリロ」を使った実証実験の第3弾を1日開始した。

 デリバリー事業の継続性を検証するなど、今回を最終実証としていよいよ実用化に向けて動き出す。実証実験は東京都中央区の佃、月島、勝どきエリアで来年3月末まで実施する。サイゼリヤやデニーズのほか、来年1月にオープンする東武ストアなどが参加する。 

 2021年の第1弾実証では技術検証を行い、今年2月の第2弾では実際にニーズがあるのか、採算性などを検証した。この第2弾では配送可能エリア内から多くのパートナー事業所や配送先に参加してもらい、ENEOSとエニキャリが共同構築した注文・配送プラットフォームの有効性を確認することができたという。

 第3弾の今回は事業継続性の評価を目的とし、長期間にわたって継続可能なビジネス体制を構築できるかどうかを検証する。期間中は4台のデリロを使い、遠隔で複数台を監視する。これまでデリロに付き添ってきた保安要員(目視監視員)は置かない。配送先は戸建てを含む1万7000戸に広げる。

 デリバリーサービスの基盤となる注文・配送プラットフォームは今後の実用化に向けて「デリロ」に限らず、様々なメーカーのロボットに対応できる設計にするという。これまでになかった「プラットフォーム型ロボットデリバリーシステム」として事業拡大をめざす。

自動宅配ロボット「デリロ」、2023年度のサービス開
始をめざす