ＫＤＤＩグループの子会社でＡＩを使ったデータ分析技術を提供する�蝪腺劭稗咤� ａｎａｌｙｔｉｃｓ（東京都渋谷区）は、位置データやＩｏＴデータを活用した商品・サービスの需要予測モデル「Intelligent Demand Forecast」をこのほど開発した。
飲食店向けに来店数を予測して食品廃棄ロスの低減に貢献するほか、自動販売機の販売数を予測して配送員の補充業務の効率化を図る。
ＫＤＤＩが持つ数千万人以上の位置情報サービスを使った移動滞在データを活用する。これに天気データや学校・会社などの場所情報、スポーツやライブなどのイベント情報、通信モジュール経由の自販機のＩｏＴデータを加え、販売実績や来店実績を組み合わせる。
供給過多や供給不足を避けるため、需要予測に対する上振れ、下振れの確率を把握し、販売機会ロスや在庫リスクを最小限に抑える。たとえば天気データを活用する場合は、天候が急変した場合の需要の振れ幅と発生確率を事前に把握し、最終的な判断に反映することができる。
さらにＫＤＤＩが出資する名古屋大学発スタートアップの�螢�プティマインド（名古屋市）と連携し、同社が持つＡＩ活用の配送ルート最適化モデルと組み合わせる。需要予測だけでなく、配送や補充業務を含めた包括的な業務コストの削減を可能にする。
ＡＲＩＳＥ ａｎａｌｙｔｉｃｓにはＩＴコンサル大手のアクセンチュアも出資しており、今後はアクセンチュアのサプライチェーン管理システムとも連携し、バリューチェーン全体の最適化や高速化、在庫の最小化など付加価値の高いモデルに進化させる。