無人搬送車やロボットなど省人化設備を導入
マルハニチロ 新石巻工場
新石巻工場外観
マルハニチロは新石巻工場の竣工披露を１日終え、本格稼働した。同工場は無人搬送車やロボットを使った自動箱詰機など省人化設備を積極的に導入し、従業員の作業軽減と生産性向上を図ったのが最大の特徴。これにより「従業員１人当たりの生産性は旧石巻工場の1.5倍になった」（同社）という。
新石巻工場は廃熱回収システムを導入した他、工場全体でLED照明を採用。ラインごとにエネルギー使用状況がわかる「見える化システム」を採用し、エネルギーを効率よく運用する体制を整えた。
また負荷変動に柔軟に対応して圧力を制御する省エネルギー型の自然冷媒（アンモニア-二酸化炭素）を使い、冷凍設備電力消費量が従来機比20％減という。
IT機器を活用しヒューマンエラーを未然に防止
無人搬送車
さらにＩＤタグによる入退室管理、入場制限などフードディフェンスに対応している。ＩＣタグやバーコードなどの自動認識技術を活用した新生産管理システムを本年度中に導入し、トレーサビリティ、賞味期限管理、配合ミス防止、作業手順逸脱防止などのＩＴ機器を活用し、工程や品質管理のデータを自動記録することで、ヒューマンエラーを未然に防止する。
新石巻工場は４月１日から稼働を開始した。東日本大震災で被災した旧石巻工場の約2.5倍の敷地（５万�屐砲坊�つ。最大年間生産能力6600ｔに対し、今３月期は5200ｔ（製品ベース）、75億円の社外売りを予定している。従業員は240名。
主要生産品は家庭用冷凍食品「白身＆タルタルソース」、「いか天ぷら」、「ほうれん草とチーズのささみカツ」、「プリッと大きなえびチリ」など。
竣工式・祝賀会に村井宮城県知事、亀山石巻市長
マルハニチロは宮城県石巻市に完成した「新石巻工場」の竣工式を１日開いた。同社の伊藤滋社長、前田尚良新石巻工場長をはじめ、亀山紘石巻市長、施工業者らで神事を執り行った後、集まった取引先関係者らは見学者通路から工場を見学した。
市内のホテルに会場を移して開いた祝賀会には、村井嘉浩宮城県知事ら多数が参加した。