モバック講演会、中国市場の進出を助言

 日本製パン製菓機械工業会はモバックショウ特別講演会「海外進出セミナー」を27日開催した。中国市場に進出してビジネスを成功させるポイントを把握するのが主旨。講師を務めたアジアフードサービス研究会の茂木信太郎座長(亜細亜大学経営学部教授)が「アジアを目指す日本の食文化とパン・菓子」と題し講演した。

      茂木氏

 茂木氏は「日本にとってアジアマーケットは国内よりも総合的な距離感が近くなっている」と強調し、アジア企業と連携して市場開拓を図ることが有効と説明。「日本の外食文化は海外からも魅力的。アジアの外食産業はとても活発であり、発展の渦中にある。この時流に乗り遅れるわけにはいかない」とした。
 市民の生活に根付くパン・菓子食文化のアジア圏におけるニーズをいち早く取り込んでいく必要があることや、既に現地で活躍している日系人をターゲットとした戦略の重要性を実例とデータを交えて説明。「市場、資材・原料、それにパートナーを十分理解できれば、あとは人的ノウハウ、つまり皆さんが合流するだけ。成功を祈念している」と参加者にエールを送った。
 
 講演に先立ち、開会挨拶した今本美智雄実行委員長(ベーカーズ・プロダクション社長)は「モバックショウを訪れる海外来場者、特に中国からの来場者が毎回増えており、アジア市場から大変注目される展示会となっている。このセミナーを10年先、20年先のパン・菓子業界の将来を考え、中国はもちろんアジア全体の戦略を見直すきっかけとしてほしい」と講演会開催の主旨を説明した。
 「モバックショウ2013」はインテックス大阪で来年3月6日〜9日開催される。