エコフィード事業を本格化、かぼちゃの種を飼料に

 エア・ウォーター物流(札幌市)はグループの食品工場などから回収したかぼちゃの加工残さをフレーク化し、主に牛用飼料として畜産農家に供給するエコフィード事業を本格的に開始した。

 同社はこれまでも一般飼料の輸配送や産業廃棄物の収集・運搬を展開しており、豆腐の製造工場から廃棄されるおからを飼料として畜産農家に販売してきた実績がある。このほど北海道旭川市にあるグループ企業の施設内に、食品副産物加工工場を新設した。製造能力は年間約300t。幅広い食品残さの飼料化に対応できる。

 今回のエコフィード事業では、農産加工のグループ会社、AWアグリフーズテクノ(北海道河西郡)から排出されるかぼちゃの種やワタなどを飼料化する。特許出願中。

 かぼちゃの種・ワタは栄養素が詰まっており、飼料はβカロテン、たんぱく質、繊維などを豊富に含む。天然植物由来のサプリメント(飼料添加物)として利用できる。牛にとってはし好性が高く、単体で与えることも、従来飼料に添加することも可能。また、乾燥フレークのため保存に適しており、取り扱いが容易という利点もある。

 エア・ウォーター物流は葉物野菜のくずや青果物の搾りかすなどを原料とした飼料開発にも着手した。

  食品工場での種・ワタの除去作業の様子

  残さ原料を飼料製造ラインに投入する様子

    飼料はフレーク化して提供する